本当に求めていたモノ。
圧勝だった選考試合が終わり、4月です。
暖かい季節が来た事もあるのか、2月に始まった流行病は今月で終了。
昨今のリアル世界で起こっているあれやこれやも、こんな感じですっきりさっぱり終わって欲しいものです。
……疫病とは関係なく、双子と茜葎の健康度は更に落ちていますが。
相変わらずこのスクショは心をガッツリと抉ってくるよ。
何でこんな一気に来るのかなぁ。
あっ！ やっと見つけた報世っ！！ ねぇねぇ、庭の桜一緒に見に行こうよー。報世いっつもどっかに行っちゃってて、ゆっくり桜見てないでしょ？ 早くしないと散っちゃうよー！
いえ、まだ術で理解出来ていない部分があるので今は……
父上！ 今から道場で一緒に鍛練をしませんか？
……そうだな。行こうか、冬郷
昴輝ー、今から河岸の方に行くからついておいでー
うん、分かった！ 今行くよっ
初瀬はどうやら周囲から一線引きがちな報世の事を気にかけている様子。
三人とも、周囲には健康度が下がっているなんて、おくびにも出さないでいますね。
きっと本人と、当主の雪衣しか気付いていないんだろうなぁ……はぁっ……。
……えーい、暗い事を考えるのは止め止めっ！
話題を変えましょう。
報世の訓練は、どうやら武術がメインだったご様子。
体力がいい感じに上がってますねー。
初瀬も参加して賑やかだったんだろうなぁ。
（報世がどう思っているかは別として）
今月の訓練は母親の雪衣にお願いします。
折角なので、この一ヶ月は仲良く親子水入らずで過ごして下さい。
宜しくお願いします、母君
ええ、こちらこそよろしく
……………………………………
……よりによって今月はアイツが相手かよ。勘弁して欲しいぜ
……どうやら報世は母親である雪衣の事も嫌っているみたいですね。
捻くれているなぁ。
雪衣の方は報世に対して心中複雑なご様子。
報世が『本来だったら居なかったはずの子供』だからでしょうね。
自分の子供だから余計に強く、一族の呪いを受ける家族が増えてしまった事を心苦しく思っているのだろうなぁ。
自分の都合で朱点童子討伐を諦めてしまったことが色んな人に影響を及ぼしている現実が、雪衣を情け容赦なく責め立てているようで、プレイヤーとしては本当に心痛いです。
姿絵屋に新しい姿絵が入荷していたので購入。
モジモジ。
今月、冬郷が元服しました。
と言う事で、今月は冬郷の交神を行いたいと思います。
うん、分かってた。と言うか多分そうだろうなと思ってた。
冬郷ってば、絶対美人とか可愛い子に弱いよね。
でもまぁ、折角冬郷から頂いたリクエストなので、そこの所を考慮に入れつつお相手を探してみましょう。
まずは冬郷のステータスを見てみます。
技の土と、体の水が若干ですが頼り無いって所かな？
この辺を上手くカバーしてくれる女神様がいいですねー。
出来れば頭の出来が良い子を一つ頼むよ、冬郷
なっ、いきなり出てきて何を言っているんだ、お前は
貿易関連の話だけどさ、昴輝は交渉や目利き方面はかなり有望なんだけど、帳簿や書類作成が壊滅的にダメなんだよね。だからその辺が得意な子を是非お願いするよ
それなら報世にでも頼んでみたらいいじゃないか、アイツは頭が良さそうだぞ？
報世にはさらっと断られちゃってさ。もう期待出来るのは冬郷の子だけなんだよね
何気に茜葎が冬郷本人にはお願いしていないって所に様々な含みがある話だよなと。
まぁ冬郷はどちらかと言えば文系方面なので。
何はともあれ、冬郷には技の土と体の水を底上げしてくれて、かつ頭の出来が良い子を授けてくれそうな、美人or可愛い女神様を探してみましょう。
（要求増えたなー）
プレイヤーとしては、候補としてこの方々なんてどうかなーと思っています。
那由多ノお雫様。
（ステータス画面はスクショし忘れてました）
八葉院 蓮美様。
そして、月寒 お涼様です。
揃って水の女神様、そして系統の違う美人美少女が勢揃いです。
能力的には甲乙付け難いので、後は冬郷に似合うかどうかだけで判断しましょう。
って事で、選ばれたのは那由多ノお雫様でした。
（せめて全員分の横並びスクショを撮っておけよとセルフツッコミ）
（ホントにスクショセンスが無いプレイヤーっすね）
決め手としては、冬郷の好みな女子が「元気そう（と言うか気の強そう？？）」な「美少女」なんだろうなーって思ったので。
きっとこのチョイスには冬郷も喜んでくれるんじゃないかなー。
那由多ノお雫様、どうぞ冬郷のことをよろしくお願いします。
ちょっと空気が読めない所もありますが、決して悪い子では無いので、仲良くしてやって下さい。
昴輝、そんな大荷物を抱えて何をしているんだ？
あっ、逢瀬さん。コレは今日河岸に入ってきた、かぁさんの荷物だよ。かぁさんの部屋に運ぼうって思って
茜葎はまた何か買ったのか……どこまであの部屋に荷物を増やす気なんだ？
でも、かぁさんの買ってくるモノはみんなワクワクするモノばかりだから、見てると結構面白いよ？
ワクワク……する？
こういうのって、今のオレ達にはワカラナイ居なくなってしまった人達の記憶や、昔の人達が何を大切にして生きていたのかが詰まってるんだ
きっと昔の人達も、今のオレ達みたいに家族で楽しい時間を過ごしながらコレを使っていたんだろうなーって思うと、オレ何だかすっごくワクワクするんだよね！ 逢瀬さんもそう思わない？
…………………………そうか、それだったんだな、俺が求めていた答えは
え？ 何の事？？？
俺はずっと力が欲しかった。鍛練を繰り返し武術を磨き、どんな相手にも負けない位に強くなれば、望む力が手に入ると思っていたんだ
でも、数々の鬼を倒し選考試合で功績を挙げて強くなったと実感した頃には、自分が目指していた力がどんなものだったのか見失ってしまっていたんだ
でも今、昴輝の話を聞いて思い出した。何故力が欲しかったのか、強くなることに拘っていたのかを。大切な人達と少しでも長く楽しい時間を過ごしたい、そして大切な人達と過ごす楽しい時間がどれ程幸せなのかを後生にも伝え残してあげたい……それが俺の求めていた力の根源だったんだ
信武兄さんが娯楽に拘ったのも、命音兄さんがそんな信武兄さんを信じ支えていたのも、恐らく同じ理由なんだろう。こんな大切な事を何で忘れていたんだろうか
逢瀬さん……
昴輝に頼みがある。俺と同じ過ちを繰り返さない為にも、この話をどうか冬郷や家族、そしてこれから家に訪れるであろう子供達にも伝え残していって欲しい
…………鬼退治だけが人生じゃない、からな
「鬼退治だけが人生じゃない」
これは二代目当主で逢瀬の兄である信武が、事ある毎に発していた言葉ですね。
朱点童子打倒以外の道を知らずに消えていった初代当主の巡流と、自分の望みを口に出せず逆境の人生を送った信武達の母親である永環の二人……初代巡流世代が遺した禍根について、信武が出した回答がこの一言です。
同時に、彼ら兄弟にとってこの言葉は、二代目信武世代としての共通理念だったのかなと思います。
娯楽は人生において重要なファクターです。
1020年11月 閑話：力を求めた結果で逢瀬は冬郷の進もうとしている道に一抹の不安を感じていましたが、その理由が「決定的な娯楽の欠如」でした。
冬郷が心底願っている「朱点童子打倒」を果たした後に彼がどういう人生を歩もうとしているのか、逢瀬には全く見えてこない事を心配しているのでしょう。
信武世代は朱点童子討伐という側面から見れば、特に大きな戦果はありませんでした。
（去年の大江山討伐は双子の功績も大きいのですが、既に雪衣世代がメインになっていたので……）
でも、人生という側面から見れば、とても大きな成果を出した世代です。
この世代が居なければ、それこそ高千穂家は1020年11月の討伐後に雪衣が言っていた「戦うだけの道具」にしかならなかった。
四兄弟が紡ぎ上げた「娯楽」と言う概念は、例え信武世代が「今のオレ達にはワカラナイ居なくなってしまった人達」となってしまっても、記憶だったり大切にしていたモノと言う形で残っていくんだろうなと思っています。
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