1019年7月 閑話:運命は自分で掴め

自分の運命は、自分が決める。

信武は東風吹姫に一目惚れしてました、と言う話。
いやぁこういう時はビシッと決めてくれますよね、信武は。

交神時って大体は素質重視と直感の2パターンに分かれると思いますが、信武の時は正しく後者でした。
プレイヤー視点で見ると直感で行く場合は素質に難がある場合が多いのですが、信武の時は素質的にも問題無く、質実共にベストカップルだよなぁと思いましたね。
いやはや、ナイスチョイスですよ信武さん。
(信武本人は惚れた女をゲットしに行っただけなのですが)

東風吹姫様は初回交神時でも一族に好意的な言葉を掛けてくれるので、個人的にも好きな神様ですね。
多分、俺屍をプレイする時は毎回お世話になってるんじゃないかなぁと。
リメイク版で東風吹姫様に優しいだけじゃない部分が垣間見えたりしてましたが、信武ならきっと容易く受け止めるんだろうな。

ところで、閑話本編では信武が終始東風吹姫様を口説き倒しているのですが、コレって実は俺屍の一族的には非常に難しい行動だよなと思います。
一族が存命している2年弱の期間中に、人生のイベントを全て詰め込むのってほぼ不可能じゃないですか。
そんな状況である上に「朱点童子討伐」と言う余計な命題まで詰め込まれているから、選択出来ないイベントが更に増えてしまう。
こういう場合に選択肢として漏れやすいのが、命題に関係しない個人的な感情に絡む要素になる訳で。
恋愛関連の選択肢はその中でも特段漏れやすいのではないかと思われます。
実際、信武の母親である永環は自分の人生の中で「生涯の伴侶」を望みつつも、時間の短さが理由で叶わなかったという前例(→前回の閑話)がありますからね。

では何故信武が敢えてこういう行動に出たかというと、これはもう表題の通り「自分の運命を自分で掴みに行った」んだろうなと。
信武にとって現状に流されて自分の望む事が叶わないのは看破できない問題で、それを自分の家族も甘受していくのが許せなかった。
判断基準は幻灯だけ、性格も何も判らない、更に言うと相手は自分の事をよく知らない(=恋愛成就の可能性は非常に低い)であろう、一目惚れした女神様に対して「交際」を申し込みに行ったのは、信武にとって意地を通すようなモノだったのかなと思います。
そして、自分の行動が家族達の指針になってくれたら…そういった考えもあったのでしょう。
信武の大博打は大成功でしたが、もし失敗だったとしても信武は自分の行動に後悔はしなかっただろうなぁ。

勿論、マジ惚れした相手と結ばれたいって気持ちも大きかったとは思いますが。
って言うか多分、作中における信武の脳内に「東風吹姫様に振られる」って想定は全く無かったのではないかと。
(その場でお断りされても残りの期間で口説き落とす気満々だったって意味で)

信武と東風吹姫様はこれから一ヶ月弱の期間共に過ごしていき、互いに出会った時には知らなかった内面を知りつつ、愛を育んでいく事でしょう。
二人の間に生まれた子供は、信武と東風吹姫様の辿った道の生き証人として、高千穂家に新たな認識をもたらしてくれると思われます。
そして、この二人の一件が神様側の交神に対する認識も変えてくれたらいいなと望んでいます。

余談ですが、この話のプロットを書いている時にエディタが不具合を起こしてしまい、一度書いた内容がほぼ消えると言うアクシデントが起こりました。
同じ話をもう一度書くって、テンション的にはめっさ大変でしたよ。
もうこの話を書くの止めようかって思った位には、テンションだだ下がりでした。
それでも何とか元の内容に近い状態で復元できたので、よかったです。

原因は機種依存文字だったのですが…まさか「ほお」の漢字がアウトだとは思いもよらなかったよ。
最近は大抵のソフトだと機種依存文字は普通に扱えるような気もしますが、皆様もどうぞお気を付けくださいませ。